One Step Closer

 

昨日、秋に汚れた女の子に、久しぶりに連絡を入れた。

 

 

「帰り道、ちょっと散歩しようよ」、と。

 

 

 

会いたかった。

 

 

 

何も変われてない。瑕疵だらけ、前より更に、かっこ悪くなった。自信なんて、ずっとない。でも、、、でも、会いたかった。

 

 

 

「終わる時間が、まちまちでわからないんだよね😂」

 

 

 

彼女は、違うようだった。

 

 

 

長い間、逃げていたから、忘れていたけど、そういえば、そうだった。これは、完全なる片思いだった。

 

 

 

今ままで何度も、誘いを、のらりくらりとかわされ続けてきたので、少し慣れたつもりでいた。でも、やはり、その決定的なズレを目の当たりにすると、とても辛かった。

 

 

 

 

夢ばかり見てた。現実は何も変わっていなかった。

 

 

 

 

だが、もうそれでいい気がしてきた。開き直った。落ちるところまで落ちれば、あとは、上がるしかない。どうせ負けると分かっている勝負だ、気楽にいこう。

 

 

 

 

彼女が幸せならそれでいい。

 

 

 

その後、「見かけたら声かけて」と連絡が来たので、「後ろからセクハラするわ」と送ると、「通報します」と返って来た。彼女の方こそ、大変な犯罪者だ。

 

 

 

 

「コロナ収まったら、今度またデートしてよ」と言葉を送った。彼女からは、ただ一言、「コロナ収まると良いね、、、」。

 

 

 

 

こんな、しょうもない、少しのやりとりだけで、あと、一週間は、頑張れる気がした。ありがとう。

 

 

 

心の雨に傘をくれた。あなた。いつも、透明な、ビニールの向こうで、笑っている、あなた。大好きな、あなた。

 

 

 

 

 

雨上がりの夕空は、誰かの心のようにひどく蒸していた。彼女はもう家に帰ったかな、なんてことを考えながら、僕は、一人、トボトボとアパートに。

 

 

 

 

 


Jeick Walker - One Step Closer (Official Audio)