わらわら

 

掃除をして、洗濯をして、髪を切って、買い物に行った。MARVELのヘルメットをかぶった少年が、必死で小さな自転車を漕いでいた。ペダルを踏み込むたびに、虫かごがカラカラと揺れて、後ろを歩くお母さんの持つ虫網が、青い空をすかしていた。気づいたら、夏だった。

 

 

 

 

砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない

 

 

 

金になる、役に立つものを、実弾とするなら、空想や、幻想は、ロリーポップ(砂糖菓子の弾丸)。いくら撃ちまくっても、ベタベタするだけで、何にも撃ちぬけない。

 

 

 

 

読み終えた小説を棚に収めた。救いのない砂糖菓子を求めていた。棚を指でなぞると、埃がついた。

 

 

 

 

カレンダーの日付が、7/12を指していることが、何か、馬鹿げた冗談のように思えた。来月で、22歳。焦燥と、諦観。そして、童貞。

 

 

 

 

 

風呂場にゴキブリがいた。恐る恐る近づいた。よく見たら、陰毛だった。

 

 

 

 

 

14歳。ファブリースを顔にかけられた。腹が立ったので、殴って、シャツをビリビリに破いて、また殴った。友達は、ちょっとだけ、泣いていた。

 

 

 

 

 

煙草を吸った。不味かった。

 

 

 

 

 

家に帰ってきて、「ただいま」と言った。誰もいなかった。扇風機が回っていた。

 

 

 

 

 

大川が、読者になった。カラーチェも書いてよ。最近、俺、なんか、悲しいよ。

 

 

 

 

 

ダサいけど、かっこ悪いことばかり。

 

 

 

 

 

今日は、ハンバーグでも作ろうか。オナニーでもしながらさ。

 

 

 

 

 

 

黙れくそブス。口がクセェんだよ。わらわら。

 

 

 

 

 

 

ピアノの音が聞こえた。寂しくて、寝れない、世界。暗闇に浮かぶ、SNSでは、馬鹿な奴が、不幸を自慢していた。くだらないな、と思った。

 

 

 

 

 

デブが、未来について語っていた。死ね、クソ豚、と思って、首をしめて殺した。死んだのは、俺だった。

 

 

 

 

 

カーテンを閉じた。ペットボトルが転がった。光が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

無意味な言葉を並べた。

 

 

 

 

 

悲しくなった。

 

 

 

 

 

来週も頑張ろう。